n28p03_032 ©1993 中島敏

2度目の関空工事の労働現場。完成間近で、奥のほうには空港のターミナルに向かう道路の陸橋がそびえたっている。このとき中島は、高槻にある飯場が請け負った区間の工事に携わっていた。仕事の内容は、写真右側に積んであるU字溝を職人がセットし、その高さまで盛り土をしていくというもの。上を覆うためのアスファルトの厚さの分を残す高さまで、盛り土をしていった。

現場には、全国各地からの業者や労働者が集っていた。ときに、九州弁を話す労働者の声を耳にすることもあった。

「よかよか」とかね、北のほうの九州特有の。その連中は、宿舎では部屋が違ってました。向こうはグループで、毎日は顔を合わせなかったね。

2019年12月26日